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N響JAZZ at 芸劇

N響JAZZ at 芸劇

上質なN響サウンドでお届けするシンフォニックジャズ・ライブ

そもそもシンフォニックジャズとは、ジャズの影響を受けた表現を伴う管弦楽曲のことで、クラシック音楽のジャンルの一つである。
現在でこそ『クラシック音楽には譜面という“形”があり、ジャズ音楽には即興という“自由”がある』とされているが、20世紀初頭までは即興演奏はクラシック音楽でも広く行われていた。バッハやベートーヴェン、モーツァルトといった大作曲家はもちろん、ショパンも即興演奏を得意としていたのは有名な話である。
その後、ジャズ音楽の発展に伴い、即興という“自由”はクラシック音楽からジャズ音楽へ次第に受け継がれたが、ガーシュウィンを筆頭にその“自由”が回帰され、クラシック音楽本来の即興性が近年再び注目されている。

クラシックだけではなくジャズにも精通し、バーンスタインにも師事した指揮者ジョン・アクセルロッドのもと、3回目の開催となる2017年は、バーンスタインの代名詞でもある『ウエストサイド物語』の「シンフォニック・ダンス」や、ジャズのスタンダードナンバーでもある「二人でお茶を」をショスタコーヴィチがオーケストラ用に編曲した『タヒチ・トロット』等を演奏する。
ソリストは、ジャズ以外にもクラシック・ラテン・ポピュラーと多彩な活躍を見せる塩谷哲を迎え、ショスタコーヴィチの「ジャズ組曲第一番」とチック・コリアの代表作の一つ「ラ・フィエスタ」を披露する。
真夏の夜、“形”と“自由”の美しいバランスから形成されるシンフォニックジャズを是非体感してほしい。

日程
2017年08月19日 (土)17:00 開演(ロビー開場16:00)
会場
コンサートホール
曲目
ショスタコーヴィチ/二人でお茶を(タヒチ・トロット) Op.16
          ジャズ組曲 第1番
チック・コリア/ラ・フィエスタ
バーンスタイン/『オン・ザ・タウン』より 「3つのダンス・エピソード」
        『ウエストサイド物語』より 「シンフォニック・ダンス」
出演
指揮:ジョン・アクセルロッド
ピアノ:塩谷 哲
管弦楽:NHK交響楽団

>>ジョン・アクセルロッド、塩谷 哲のインタビュー動画はコチラ
プロフィール
ジョン・アクセルロッド(指揮) John Axelrod, Conductor
ジョン・アクセルロッド

© Stefano Bottesi

ジョン・アクセルロッドは現代曲を含む幅広いレパートリー、革新的なプログラミング、そしてそのカリスマ性で世界各国のオーケストラから常に共演を望まれている指揮者のひとりである。これまでルツェルン交響楽団・歌劇場の音楽監督兼首席指揮者、フランス国立ロワール管弦楽団音楽監督を歴任、現在は王立セビリア交響楽団音楽監督、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団首席客演指揮者を務める。また、2009年から2012年にはウィーン・コンツァルトハウスでのORFウィーン放送交響楽団との映画音楽ガラ・コンサート「ハリウッド・イン・ウィーン」の音楽監督も務めた。 これまでにベルリン放送交響楽団、北ドイツ放送交響楽団、ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、パリ管弦楽団、フランス国立リヨン管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニック、フィルハーモニア管弦楽団、ローマ・サンタチェチーリア管弦楽団、トリノRAI国立交響楽団、ロイヤル・ストックホルム管弦楽団、デンマーク国立管弦楽団、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、グルベンキアン管弦楽団、ウィーン放送交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団、シンフォニア・ヴァルソヴィア、さらにワシントン・ナショナル交響楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、フィラデルフィア管弦楽団、シカゴ交響楽団、NHK交響楽団、京都市交響楽団、上海交響楽団等、これまでに150以上の世界各地のオーケストラを指揮、度々再招聘されている。 オペラ指揮者としても意欲的な活動を展開、ルツェルン歌劇場での数々のプロダクション、ブレゲンツ音楽祭でのクルシェネクの新作『聖ステファン大聖堂の周りで』に加えて、ロバート・カーセン演出の『キャンディード』でのパリ・シャトレ座、ミラノ・スカラ座、オリヴィエ・ピィ演出の『トリスタンとイゾルデ』でのアンジェ=ナント歌劇場での成功は特筆される。 とりわけ現代作品の紹介には積極的に取り組み、ミシェル・ファン・デル・アー、カリム・アル=ザンド、マルク=アンドレ・ダルバヴィ、アヴネル・ドルマン、パルカル・デュサパン、マイケル・ゴードン、ヴォイチェフ・キラール、ガブリエル・プロコフィエフ、ヴォルフガング・リーム、カイヤ・サーリアホ、マルコ・ストロッパ、ヨルグ・ヴィトマン等の初演を手掛けている。 レコーディングも数多く、グレツキ《悲歌のシンフォニー》、そして最新盤の"Brahms Beloved"(ブラームスの交響曲、クララ・シューマンの歌曲を収録)は特に高い評価を得ている。 アクセルロッドは、1988年ハーヴァード大学を卒業、指揮をレナード・バーンスタインとイリヤ・ムーシンに学んだ。

塩谷 哲(ピアノ) Satoru Shionoya, Piano
塩谷哲

東京藝術大学作曲科在学中より10年に渡りオルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニストとして活動(1993年国連平和賞受賞、95年米グラミー賞ノミネート)、ソロアーティストとしても現在まで12枚のオリジナルアルバムを発表している。自身のグループの他、佐藤竹善(vo)との“SALT&SUGAR”、上妻宏光(三味線)との“AGA-SHIO”の活動や、世界的ジャズピアニスト小曽根真(p)との共演、渡辺貞夫、村治佳織、古澤巌らとのコラボレート、絢香のサウンドプロデュース、他にもBunkamuraオーチャードホール主催のコンサートシリーズ「COOL CLASSICS」(99年~01年)ではベートーヴェン 「第九」等の名曲を再構築、独自の解釈が高く評価されるなど活動のジャンル・形態は多岐に渡る。メディアではNHK「名曲アルバム」にオーケストラ・アレンジを提供する他、NHK Eテレ『趣味Do楽“塩谷哲のリズムで ピアノ”』(2014年)、フジテレビ系ドラマ『無痛-診える眼-』(2015年)、現在はNHK Eテレ音楽パペットバラエティー番組『コレナンデ商会』(2016~)の音楽を担当している。2012年より国立音楽大学講師。
http://www.earth-beat.net/

NHK交響楽団
NHK Symphony Orchestra & Paavo Järvi

NHK交響楽団の歴史は、1926年にプロ・オーケストラとして結成された新交響楽団に遡る。その後、日本交響楽団の名称を経て、1951年NHK交響楽団と改称。今日に至るまで、カラヤン、アンセルメ、カイルベルト、マタチッチなど世界一流の指揮者を次々と招聘し、歴史的名演を残している。
近年N響は、年間54回の定期公演(NHKホール、サントリーホール)をはじめ、全国各地で約120回の演奏活動を行っている。また2013年8月にはザルツブルク音楽祭に初出演するなど、その活動と演奏は国際的にも高い評価を得ている。
現在N響が擁する指揮者陣は、首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィ、名誉音楽監督シャルル・デュトワ、桂冠名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット、桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージ、名誉客演指揮者アンドレ・プレヴィン、正指揮者 外山雄三、尾高忠明。

主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)、豊島区

後援:米国大使館

協力:サントリーホールディングス株式会社

助成:文化庁ロゴマーク平成29年度 文化庁 文化芸術創造活用プラットフォーム形成事業(としま国際アートフェスティバル事業)