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フェスティバル/トーキョー12

1月8日、君はどこにいたのか?

1月8日、君はどこにいたのか?

©Mohammadreza Soltani

若干22歳にしてイラン国内の権威ある賞を受賞(ファジル演劇祭)、近年はヨーロッパを中心に高い評価を得る劇作・演出家アミール・レザ・コヘスタニ。厳しい検閲をくぐり抜け、現代社会のタブーに斬り込む彼が、2009年6月のイラン大統領選挙とその不正疑惑への激しい抗議活動を下敷きにした意欲作を手に来日する。
自身の英国留学中に起こった一連の事件をどのように語ることができるのか――。コヘスタニは選挙後のテヘランの現在に、その痕跡を見出し、真実をたぐり寄せようとする。ドラマを構成するのは、6人の男女の携帯電話による会話。1月8日の夜、ジャン・ジュネの『女中たち』の稽古に集まった彼らの、翌朝に起きたある事件をめぐるやりとりは、隠語や嘘にまみれている。だが、その言葉の断片の重なりはやがて、抑圧的な社会や他者への不信感、焦燥に苛まれる若者像を鮮やかに浮かび上がらせる。その姿はまるで、テヘランの複雑な現実の映し鏡のようでもある。

日程
2012年11月02日 (金) ~04日 (日)
ステージ数
4
会場
シアターイースト
作・演出

アミール・レザ・コヘスタニ

出演

サイード・チャンギージィアン ファテメ・ファクライ ネガール・ジャバヘリアン
エルハム・コルダ アフマド・メフランファール マヒン・サデリ

プロフィール

アミール・レザ・コへスタニ(劇作家、演出家)

アミール・レザ・コへスタニ

©Abbas Kowsari

1978 年イラン生まれ。16 歳でシラーズの新聞にショート・ストーリーを発表。17 歳で映画に夢中になり、映画の演出および撮影技術の勉強を始める。96 年メヘル・ シアター・グループが彼のショート・ストーリーをもとにした芝居を企画し、コヘス タニが演劇と出会うきっかけをつくる。1 年間俳優としてメヘル・シアター・グルー プに参加した後、劇作に転向。2000 年、22 歳で、2 作目の戯曲『The Murmuring Tales』を演出し、第 18 回ファジル演劇祭 ( イラン ) で 5 部門受賞。02 年の『Dance on Glasses』は近年のイランでも最も議論を巻き起こし、成功した作品としてヨー ロッパ各地で上演された。また、05 年の『Amid the Clouds』および 07 年の『Recent Experiences』でヨーロッパを巡演。09 年ブサンソン国立演劇センターで演出家のシ ルヴァン・モーリス(フランス)と平田オリザと共同制作した『ユートピア?』は、フェ スティバル / トーキョー 09 春で来日公演も行った。マンチェスターで数年間勉強し た後 09 年にイランに帰国。『1 月 8 日、君はどこにいたのか?』を製作。11 年 10 月 にはイランでの兵役にもかかわらず、チェーホフの『イワノフ』の改作をイラン、テ ヘランで発表し、高い評価を得た。現在世界で最も注目される非西洋圏劇作家・演出 家の一人。

主催:フェスティバル/トーキョー

共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)



*本公演は東京文化発信プロジェクト事業です

東京文化発信プロジェクト

【東京文化発信プロジェクトとは】東京文化発信プロジェクトは、「世界的な文化創造都市・東京」の実現に向けて、東京都と東京都歴史文化財団が芸術文化団体やアートNPO等と協力して実施しているプロジェクトです。都内各地での文化創造拠点の形成や子供・青少年への創造体験の機会の提供により、多くの人々が新たな文化の創造に主体的に関わる環境を整えるとともに、国際フェスティバルの開催等を通じて、新たな東京文化を創造し、世界に向けて発信していきます。