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範宙遊泳 『うまれてないからまだしねない』

範宙遊泳 『うまれてないからまだしねない』

「さよなら日本」©amemiya yukitaka


僕は、生きているその間にのみしか作品を生み出す意義を持てないタイプの人間です。だから演劇を選んでいるのだと思います。演劇は(戯曲ならまだしも)演劇は現前にあることを大きく前提とした芸術であるという意味で、僕は僕が死んだ時に僕の作品が残っていることを、素直に想定できないし喜べないだろうということです。未来に価値を見い出せない、ということではありません。未来は常に僕の中で明るく輝いています。それは、どんなに頭の良い人達が、未来は暗いと言おうとしたとしても、です。
今作は、終末の話です。人類が滅びていくかもしれない話を描くわけですから、僕の心は今、いささか暗いです。けれどもその先に、何が待っているのか。それを考えると力が漲ってくるのも確かなのです。うまれてないからまだしねない。確かに明るいものを目指そうとする僕の身体が心が脳が指先があります。

山本卓卓

日程
2014年04月19日 (土) ~2014年04月27日 (日)
ステージ数
10ステージ
会場
シアターイースト
作・演出
山本卓卓
山本卓卓 ©斉藤翔平
出演

大橋一輝 熊川ふみ 埜本幸良
伊東沙保 大石将弘(ままごと) 椎橋綾那 田中美希恵 名児耶ゆり 波佐谷聡 福原冠

プロフィール
範宙遊泳

2007 年、桜美林大学在学中に山本卓卓が旗揚げした、東京を拠点に活動する演劇集団。 芸劇eyes番外編『20年安泰。』、KYOTO EXPERIMENT 2011フリンジ“GroundP★”、東京芸術劇場リニューアル記念『東京福袋』、TPAM in Yokohama 2014 TPAMディレクションなど、話題の企画に次々と参加。
文字・映像・光・間取り図など2次元のエレメンツに、3 次元の俳優を有機的に絡ませ、2.5 次元の演劇を立ち上げる独自の手法と、産まれる前の胎児や、椅子、虫など、有機物と無機物を平等に扱う存在への秀逸な眼差しが、注目を集めている。
代表作は『幼女 X』『さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-』など。

主催:範宙遊泳
提携:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
協力:ギフト ままごと プリッシマ 岡崎藝術座 FAI FAI いきずり カミグセ ロロ
助成:アーツカウンシル東京