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ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場「オイディプス」

演劇評論家の故扇田昭彦さんが、シビウ国際演劇祭で「オイディプス」を観劇されて執筆された文章の一部を紹介いたします。

 今年のシビウ演劇祭で目立ったのは、古典劇を新しいスタイルと独自の解釈で見せる舞台だった。(中略)
 そのなかでも、大胆な解釈と特異な造形で異様な感銘を与えたのは、ルーマニアの鬼才シルヴィウ・プルカレーテの新演出『オイディプス』だった。
 これはソフォクレスの悲劇『オイディプス王』と、その後の主人公の放浪の旅を描く続編『コロノスのオイディプス』を合体させたユニークな構成の作品だった。全体を凝縮し、休憩なしに約一時間半で演じられた。(中略)
 劇中の台詞を変更しないまま、オイディプスの悲劇のなかに現代の都市文明の危機を読み込んだプルカレーテの演出力に、私は大きな驚きと感銘を覚えた。

(ダンスマガジン2014年9月号より)

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