東京芸術劇場×木ノ下歌舞伎配信レクチャーシリーズ

歌舞伎ひらき街めぐり

木ノ下裕一の古典で読み解く江戸東京講座

日程
2021年09月10日 (金) ~2022年01月30日 (日)
会場
オンライン

東京芸術劇場と木ノ下歌舞伎がタッグを組み、新たな配信レクチャー企画をスタートします!
名作歌舞伎の舞台となった江戸・東京の地をテーマに、毎回ひとつの土地と、ゆかりの演目の数々を紐解き、街の古層を掘り起こす全3回。
木ノ下裕一による解説、木ノ下歌舞伎作品に登場した俳優陣の朗読、さらには映像配信ならではの仕掛けも盛り込んで、それぞれの土地をナビゲートします。
〈歌舞伎〉のレンズを通してみれば、江戸から東京が、東京から江戸が見えてくる。
歌舞伎&街歩きファンがディープに楽しむもよし、初心者が入門編として触れるもよし。
東京の歴史と歌舞伎演目の秘密、どちらも学べる欲張りなプログラムにご期待ください!


―最終回の配信に向けて(木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一)

あけましておめでとうございます。
去年から配信しておりますこの講座も、早いもので第3回目、つまり、最終回を迎えました。
東京芸術劇場さんのお声かけで実現した本配講座は、歌舞伎を通して、江戸 / 東京の歴史や物語に迫っていこうという内容ですが、やればやるほど欲が出てまいります。回を重ねるごとに、盛り盛りになってしまいまして……各回1時間のはずが、第3回などは1時間20分もあります。
過去の回を見逃してしまったという方もご安心ください。第3回の配信に合わせて、第1回、第2回も再配信させていただきますし、配信期間も少し長めに半月とりました。
私のおしゃべりに加え、イラストや音楽、俳優さんによる朗読などを盛り込んだ、 全体に賑やかな番組ですから、繰り返し聴くもよし、時々止めながらノートを取りつつじっくりお楽しみいただくもよし、でございます。
個人的には、『東海道四谷怪談』について話した「第3回目」の後半、これでもかというほど、この作品の構造に迫っていくところが、我ながら〝しつこくて〟お気に入りです。
古典という杖を携えて、江戸 / 東京への想念の旅へ、ご一緒にお出かけいただけましたら幸いです。

日程

2021年09月10日 (金) ~2022年01月30日 (日)

会場

オンライン

配信期間

第1回 2021年9月10日(金)10:00〜9月19日(日)23:59
第2回 2021年11月5日(金)10:00〜11月14日(日)23:59
第3回 2022年1月14日(金)10:00〜1月30日(日)23:59 (過去回の再配信あり)

第3回目の配信期間は当初予定より延長となりました。

会場

オンライン

出演

講師:木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)

© 東直子

1985年和歌山市生まれ。2006年、京都造形芸術大学在学中に古典演目上演の補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。代表作に『三人吉三』『娘道成寺』『義経千本桜―渡海屋・大物浦―』など。
2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。第38回(令和元年度)京都府文化賞奨励賞受賞。令和2年度京都市芸術新人賞受賞。平成29年度京都市芸術文化特別奨励制度奨励者。
渋谷・コクーン歌舞伎『切られの与三』(2018)の補綴を務めるなど、古典芸能に関する執筆、講座など多岐にわたって活動中。

朗読:大石将弘 永井茉梨奈
作曲・演奏:やまみちやえ

出演

朗読:大石将弘 永井茉梨奈 作曲・演奏:やまみちやえ

講座内容

第1回 両国と『三人吉三』魂をしずめる場所

配信日:2021年9月10日(金)〜9月19日(日)

江戸で一、二を争う盛り場であった両国は、様々な歌舞伎作品で描かれてきました。ここでは、江戸末期から明治にかけての大作者・河竹黙阿弥の代表作『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)を取り上げます。火災や地震、空襲などに見舞われつつも都市の慰霊地としての役割を果たしてきた両国。終わりゆく江戸へのレクイエムとしても読むことができる『三人吉三』。江戸の人々がこの土地に託した想いを掘り下げていきます。

第2回 鐘ヶ淵と「隅田川物」物語の生まれる場所

配信日:2021年11月5日(金)〜11月14日(日)

浅草寺から鐘ヶ淵にかけては江戸屈指の観光スポットであり、江戸っ子の郷愁をそそる場所でもありました。同時に、鐘ヶ淵に伝わる「梅若伝説」は、能『隅田川』をはじめ数々の浄瑠璃や歌舞伎で取り上げられ、「隅田川物」という一大作品群へと発展していきます。近松門左衛門、鶴屋南北、河竹黙阿弥ら作者たちがバトンを受け継ぐように描き続けてきた「隅田川物」のめくるめく世界にご案内します。

第3回 深川と『四谷怪談』生と死がまざりあう場所

配信日:2022年1月14日(金)〜1月30日(日)

庶民の町である深川は、貧困、悲喜、汗と涙……人々のささやかな営みがぎっしり詰まった土地でした。人間の営みをリアルな筆致で描く「生世話」(きぜわ)を得意とした稀代の作者・鶴屋南北もまた、ここ深川に暮らし、没しています。彼の代表作『東海道四谷怪談』に描かれた深川を紐解きながら、社会へのシビアな目線と人間へのあたたかい眼差しを併せ持った南北が、この土地に何を見ていたのかに迫ります。

講座内容

第1回 両国と『三人吉三』魂をしずめる場所

江戸で一、二を争う盛り場であった両国は、様々な歌舞伎作品で描かれてきました。ここでは、江戸末期から明治にかけての大作者・河竹黙阿弥の代表作『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)を取り上げます。火災や地震、空襲などに見舞われつつも都市の慰霊地としての役割を果たしてきた両国。終わりゆく江戸へのレクイエムとしても読むことができる『三人吉三』。江戸の人々がこの土地に託した想いを掘り下げていきます。

第2回 鐘ヶ淵と「隅田川物」物語の生まれる場所

浅草寺から鐘ヶ淵にかけては江戸屈指の観光スポットであり、江戸っ子の郷愁をそそる場所でもありました。同時に、鐘ヶ淵に伝わる「梅若伝説」は、能『隅田川』をはじめ数々の浄瑠璃や歌舞伎で取り上げられ、「隅田川物」という一大作品群へと発展していきます。近松門左衛門、鶴屋南北、河竹黙阿弥ら作者たちがバトンを受け継ぐように描き続けてきた「隅田川物」のめくるめく世界にご案内します。

第3回 深川と『四谷怪談』生と死がまざりあう場所

庶民の町である深川は、貧困、悲喜、汗と涙……人々のささやかな営みがぎっしり詰まった土地でした。人間の営みをリアルな筆致で描く「生世話」(きぜわ)を得意とした稀代の作者・鶴屋南北もまた、ここ深川に暮らし、没しています。彼の代表作『東海道四谷怪談』に描かれた深川を紐解きながら、社会へのシビアな目線と人間へのあたたかい眼差しを併せ持った南北が、この土地に何を見ていたのかに迫ります。

スタッフ

宣伝美術:福田あやはな

企画制作:東京芸術劇場・木ノ下歌舞伎/一般社団法人樹来舎

主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場・アーツカウンシル東京/東京都

アーツカウンシル東京

助成:文化庁ロゴマーク

文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|
独立行政法人日本芸術文化振興会