
シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]× 舞台芸術祭「秋の隕石」
Future Ideations Camp Vol.7 Super Sober Shamanism:同期・共在・模倣を演劇とテクノロジーの両岸から考える
- 日程
- 2025年10月1日(水) - 2025年10月12日(日)
- 会場
- 東京芸術劇場 アトリエウエスト、ギャラリー2
- 主催
- 東京都、シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京)、東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕
アートとデジタルテクノロジーを通じて人々の創造性を社会に発揮するための活動拠点であるシビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]と、舞台芸術祭「秋の隕石」の共催で実施される、短期集中型のワークショップです。演劇におけるテクノロジーの活用を学ぶとともに、演劇というメディアを専門的に探究する交流の機会を創出し、未来に向けた新たな〈演劇〉の提案を目指しています。
メディアアーティストのゴッドスコーピオン、演劇作家・演出家の篠田千明、そしてパフォーマンス研究者の江口正登の3名がプログラム・ディレクターとなり、そのカリキュラムを組み立てています。招聘される講師たちはXRアーティスト、現代魔女、小説家、音楽家といったさまざまな肩書きを持ち、またいずれもきわめて横断的な活動を行なっています。参加者は5日間にわたってレクチャーやワークショップを受講したのち、約1週間のクリエーション期間を経て成果発表・展示に臨みます。
この成果発表・展示は、パフォーマンス、プレゼンテーション、VR作品の体験などさまざまな形態が取られるでしょう。テクノロジーと舞台芸術、どちらに関心を持つ参加者にとっても、それぞれが使ったことのないツール、親しんでいない思考法を用いることになります。このキャンプを通じて、参加者にも講師にももちろん観客にも未知の表現が、到来するはずです。
開催概要
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ご飯を作る時にradikoをかける。帰ってきてビールを空けながら配信のリアタイ待ちをする。メッシュ予報で30分後の雨雲の位置を見る。現在の日常風景は、複数化された時間・空間・身体の層から成り立っています。
私たちはテクノロジーと演劇を構成するものは複数の事象の「重ね合わせ」であると考えました。異なる存在たちが、異なるリズムと欲望を保ったままにそれぞれの時間と空間を重ね合わせること(同期・共在)、そして、模倣という行為を通じて、ひとつの身体と人格にもうひとつ(あるいはもっと多く)のそれらを重ね合わせること。テクノロジーと演劇の根源をなす重ね合わせの作用をさらに重ね合わせることによって、両者をどのように再定義し、増幅し、増殖させていくことができるでしょうか?
テクノロジーと演劇について考えるためには、何はともあれまずは手や身体を動かしてみることが大事です。本プログラムでは、料理に用いるピーラーやアニサキス検知用ライト(=ブラックライト)、ピピッとコンロのような、直感的に操作できる道具を用意します。参加者はこれらを「手に取って触れ」「実際に試す」ことで、AI/XRといったデジタルエンボディメント、サウンドデザイン、テキスト操作など、上演にまつわる諸技術に精通した講師たちとともに、その使い方を学びます。そしてキャンプ内でチームを組み、クリエーション期間を通し上演/展示作品の制作に取り組みます。
新しいテクノロジーのまとう、どこか魔術的な雰囲気は、演劇の儀礼的な性格、演じることのシャーマニズム的な性格を再び呼び起こすでしょう。しかしそれは、陶酔の熱狂からクールに身をかわす、きわめて素面(シラフ)のシャーマニズムであることでしょう。江口正登、ゴッドスコーピオン、篠田千明
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江口正登(研究者)
ゴッドスコーピオン(メディアアーティスト)
篠田千明(演劇作家、演出家、学童指導員、観光ガイド)
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岸 裕真(アーティスト)
JACKSON kaki(アーティスト、DJ、VJ、映像作家、グラフィックデザイナー)
中井 悠(音楽その他、東京大学副産物ラボ)
円香(現代魔女、アーティスト)
山本浩貴(小説家、デザイナー、批評家、編集者、いぬのせなか座主宰)
涌井智仁(美術家、音楽家、WHITEHOUSEディレクター・キュレーター)
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- 江口正登
- Masato Eguchi
研究者。演劇研究/パフォーマンス研究/表象文化論。ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部客員研究員、立教大学現代心理学部助教、合同会社syuz’genなどを経て、現在、立教大学現代心理学部および跡見学園女子大学文学部で兼任講師。研究上の主要な関心は、第二次大戦後のアメリカ合衆国における〈パフォーマンス的転回〉を歴史的・理論的に広く検討すること。俳優としての出演作にチェルフィッチュ『三月の5日間』(2004年)、「インダハウス・プロジェクツ」no.1『三月の5日間[オリジナル版]』(2018年)など。
- ゴッドスコーピオン
- God Scorpion
メディアアーティスト。主に形而上学や宗教哲学、テクノロジーを題材に、時間軸と空間軸のフレームの変化をテーマにした作品を制作。作品は都市や屋外、屋内、身体といった様々な空間で展開され、XR技術を利用したマルチメディア、横断的な作品を手がける。XRプラットフォーム「STYLY」を提供する株式会社STYLYのファウンダーメンバー/シニアアートディレクター。
- 篠田千明
- Chiharu Shinoda
演劇作家、演出家、観光ガイド、学童指導員。複数の環世界を聞き分けて空間に配置し、閉じずに整えるのが得意。2004年に多摩美術大学の同級生と「快快」を立ち上げ、2012年に脱退するまで、中心メンバーとして主に演出、脚本、企画を手がける。その後バンコクに移動し、ソロ活動を続ける。2020年3月に日本に帰国、練馬を拠点とする。2020年山口情報芸術センター[YCAM]と共同でオンラインパフォーマンス『5x5x5本足の椅子』製作。2022年には東京の民家を舞台に『no plan in duty』を演出。美学校で『劇のやめ方』という講座を担当している。
- シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
- The logo of Civic Creative Base Tokyo (CCBT)
アートとデジタルテクノロジーを通じて、人々の創造性を社会に発揮する(シビック・クリエイティブ)ための活動拠点。創作スペース、スタジオ等を備え、様々なプログラムを通じて、クリエイティブ×テクノロジーで東京をより良い都市に変える原動力となることを目指す。
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キャンプ
開催日時:10月1日(水)〜10月12日(日)11:00〜19:00頃(予定)
会場:東京芸術劇場 アトリエウエスト、ギャラリー2- 参加者に向けた事前説明会を9月9日(火)にオンラインで実施します。
参加方法
参加申込受付期間:2025年7月23日(水)〜8月31日(日)
定員:20名程度 ※応募内容による選考を行います。
参加費:無料
カリキュラム・応募要項の詳細はCCBTのWebサイトへ成果発表・成果展示(一般公開)
成果発表:10月12日(日)14:00~17:00
成果展示:10月15日(水)〜10月19日(日)各日13:00〜19:00 ※最終日は17:00まで
会場:東京芸術劇場 アトリエウエスト
料金:無料(予約方法の詳細は後日公開)
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無料(要予約)
- プログラム・ディレクション
- 伊藤隆之(CCBT)
- ドラマトゥルグ
- 木村悠介(&Co.)、羽鳥嘉郎(秋の隕石)
- プログラム・マネジメント
- 伊藤 遥(CCBT)、鹿島萌子、寺田 凜(秋の隕石)、半澤裕彦(秋の隕石)
- テクニカル・ディレクション
- 三浦大輝(arsaffix)
- テクニカル・スタッフ
- イトウユウヤ(arsaffix)、稲田駿平(CCBT)、乙戸将司(CCBT)、平瀬ミキ(arsaffix)
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事業に関するお問い合わせ
- お問合せ先
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- 東京舞台芸術祭実行委員会事務局
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- 土日祝及び東京芸術劇場休館日を除く11:00~17:00
キャンプに関するお問い合わせ
- お問合せ先
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- シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]
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ccbt@rekibun.or.jp
- 主催
- 東京都、シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京)、東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕
- 助成
- 文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(国際芸術交流))|独立行政法人日本芸術文化振興会
- 協賛
- アサヒグループジャパン株式会社
- メディアパートナー
- Tokyo Art Beat
- 運営
- 一般社団法人オノコロ
- 企画制作
- シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]、舞台芸術祭「秋の隕石2025」