2014-2015 東京芸術劇場 海外オーケストラシリーズⅠ

フランス国立リヨン管弦楽団

日程
2014年7月19日(土) - 2014年7月19日(土)
会場
コンサートホール

 フランスのオーケストラというとパリ管弦楽団やフランス国立管弦楽団など首都パリの団体を思い起こす人が多いだろうが、パリ以外にもすばらしい楽団が存在する。中でも特に優れているのが国立リヨン管弦楽団で、パリの楽団の煌びやかさとは趣の違うローカルな味わいにフランスらしい粋なセンスが結びついた響きが魅力的なオケだ。2011年にはアメリカの名指揮者スラットキンが音楽監督に就任、楽団本来の美質に彼らしい研ぎ澄まされた感性を加味して、このオケに新しい息吹を吹き込んでいる。

 今回はそのスラットキンとのコンビでの初来日で、リヨン管弦楽団の持ち味が十二分に発揮されるようなフランス作品ばかりのプログラムが組まれている。前半はラヴェルの2作品。「マ・メール・ロワ」ではメルヘンの世界をスラットキンが精妙に描いてくれるだろうし、ピアノ協奏曲では、日本を代表する名手小菅優とオケとの丁々発止のやりとりがわくわくした躍動を作り出してくれよう。今回のリヨン管の来日で小菅優との共演は東京芸術劇場の当公演だけという点も注目される。そして後半はオルガンの入るサン=サーンスの交響曲第3番。スラットキンの鮮やかな棒さばきのもと、オケのフランス的音色と東京芸術劇場のフランス・ガルニエ社製オルガンの響きとの溶け合った壮麗な演奏が繰り広げられるに違いない。このコンビのお披露目に相応しい演奏会となるだろう。

―― 寺西基之(音楽評論家)

フランス国立リヨン管弦楽団

© Bruno Amsellem(上段右)

日程

開演(14:00ロビー開場)

会場

コンサートホール

曲目

ラヴェル/組曲『マ・メール・ロワ』 
    ピアノ協奏曲 ト長調
サン=サーンス/交響曲第3番 作品78「オルガン付き」(オルガン:石丸 由佳)

出演

指揮:レナード・スラットキン
ピアノ:小菅 優

管弦楽:フランス国立リヨン管弦楽団

プロフィール

レナード・スラットキン(指揮) Leonard Slatkin, Conductor
レナード・スラットキン

© Niko Rodamel

1944年生まれ、ロサンジェルス出身の巨匠。父は指揮者、母はチェリストという音楽的家庭に育った。1980年代に、彼の手腕でそれまで無名だったセントルイス交響楽団が一躍アメリカ・ビッグ5にランク入りしたことはあまりにも有名。2011年にフランス国立リヨン管弦楽団の音楽監督に就任し、デトロイト交響楽団の音楽監督、ピッツバーグ交響楽団の首席客演指揮者も務めている。これまでシカゴ交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、ボストン交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団など数えきれないほどの名楽団に客演し、BBC交響楽団の首席指揮者も務めた。タングルウッド、ラヴィニアなど国際音楽祭にも定期的に登場している。オペラでもメトロポリタン歌劇場、シカゴ・リリック・オペラ、パリ・オペラ座バスティーユ、ウィーン国立歌劇場に定期的に客演。録音も100以上あり、グラミー賞を7回受賞。フランスのレジョン・ドヌール勲章も受章。

小菅 優(ピアノ) Yu Kosuge, Piano
小菅 優

© Marco Borggreve

高度なテクニックと美しい音色、若々しい感性と深い楽曲理解で最も注目を浴びている若手ピアニスト。9歳より演奏活動を開始し、05年ニューヨークのカーネギー・ホールで、翌06年には、ザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタル・デビュー。
ドミトリエフ、デュトワ、小澤、大植、ノリントン、オラモ等の指揮でベルリン響、フランクフルト放送響、シュトゥットガルト放送響、ハノーファー北ドイツ放送フィル、サンクトペテルブルク響、フィンランド放送響等と共演。10年ザルツブルク音楽祭で、ポゴレリッチの代役としてヘレヴェッヘ指揮カメラータ・ザルツブルクと共演。12年4~5月、紀尾井シンフォニエッタ(指揮:T.フィッシャー)の米国ツアー、10~11月にはシェレンベルガー指揮カメラータ・ザルツブルクの日本ツアーに参加。13年2月、服部譲二指揮ウィーン室内管と共演、ウィーン・デビュー。2010年より、東京、大阪でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会(全8回)を行っている。
録音は、最新盤の「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集第2巻『愛』」を含む12枚のCDをソニーよりリリース。
第13回新日鉄音楽賞、04年アメリカ・ワシントン賞、第8回ホテルオークラ音楽賞、第17回出光音楽賞を受賞。

フランス国立リヨン管弦楽団(管弦楽) L’ Orchestre National de Lyon
フランス国立リヨン管弦楽団

© David Duchon-Doris

1905年創設のリヨネ・コンサート協会に端を発し、69年にオーケストラ組織となり、83年に今の名称となって現在に至る、フランスの文化都市リヨンの誇る楽団。1987年から音楽監督を務めたクリヴィヌの力で楽団は飛躍的な発展を遂げ、その後の準メルクルやロバートソンによって持ち前の透明な色彩的サウンドを生かし、あらゆるレパートリーに対応する能力を備えていった。1979年にヨーロッパのオーケストラとして初めて中国を訪れ、アジア、アメリカへも数多くツアーを行っている。BBCプロムスやオランジュ音楽祭、パリのシテ・ド・ラ・ミュジクには定期的に招かれている。2011年に名匠スラットキンが音楽監督に就任、この稀代のオーケストラ・ビルダーによって楽団は更なる成長を遂げ、ナクソス・レーベルにラヴェルやベルリオーズ作品集の録音が進行中である。ブーレーズ、ライヒ、ダルバヴィら現代を代表する作曲家らのフランス初演も多く、エスケシュは2007年から3シーズンにわたってレジデント・コンポーザーを務めた。

主催:東京芸術劇場 (公益財団法人東京都歴史文化財団)、豊島区

助成:文化庁ロゴマーク平成26年度 文化庁 地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ