東京芸術劇場 Presents ブラスウィーク 2016
ブラック・ダイク・バンド

ついにやってくる、世界最強のブラス・バンド・チーム!
ダイクの前にダイクなく、ダイクの後にもダイクなし!
イギリスにおけるブラス・バンドの人気は、私たち日本人には想像しにくいかもしれない。イギリス全土に2000団体以上が存在し、週末になれば、どこかで必ずコンテストが開催されている。ブラス・バンドは、「音楽」であると同時に「競技」でもあり、故郷の「誇り」でもある。その点、サッカーと似た存在といっていいかもしれない。
それらすべてのコンテストで何度となく優勝を飾っているのが、名門中の名門「ブラック・ダイク・バンド」である。何しろ全英選手権23回、全英オープン30回、さらにはヨーロピアン選手権でも13回の優勝を獲得しているのだ。
彼らのルーツは1816年にヨークシャーで結成された小さな吹奏楽団である。その中の金管奏者たちが、1855年にブラック・ダイク紡績工場でブラス・バンドを結成した。以後、独走をつづけ、いまや「ダイクの前にダイクなく、ダイクの後にもダイクなし」とまで謳われる、世界最強のブラス・バンド・チームとなっているのだ。
そんな彼らが、26年ぶりに来日する!
しかも曲目がすごい。近年、英ブラス・バンド界で大人気、アディエマスのプロデューサー、カール・ジェンキンスによる《スターバト・マーテル》や、吹奏楽でも有名なピーター・グレイアムの新作、そしてトップメンバーによるソロ曲の数々。「俺たちはこれを演奏したいんだ!」との叫びが聴こえてきそうだ。
イギリスのブラス・バンドは、プロ・アマ混在で構成されている。よってメンバーの大半は、ほかに仕事を持っている。それだけに、“東洋の果て”日本への演奏旅行がいかに貴重な機会か、おわかりいただけるはずだ。
ブラス・バンドは、サクソルン系の金管楽器を中心に、原則28名+αで編成される、意外と小さな演奏形態だ。音色も室内楽を思わせ、柔らかくて繊細な響きである。大音量が席巻する日本の吹奏楽界に、新鮮な衝撃をもたらしてくれるにちがいない。
富樫鉄火(音楽ライター)
- 日程
- 2016年11月01日 (火)19:00 開演(18:00ロビー開場)
- 会場
- コンサートホール
- 曲目
【第1部】
ケイ/クイーンズバリー
ベルリオーズ(ブランド編曲)/序曲「海賊」
サイモン(スミス編曲) /ミス・ブルー・ボネット
〔コルネット独奏:リチャード・マーシャル〕
パーカー/ディープ・ハーモニー
ブロドスキー(ファー編曲) /ビー・マイ・ラブ
〔バリトン独奏:カトリーナ・マーゼラ〕
ジェンキンス(ウェインライト&R.チャイルズ編曲)/組曲「スターバト・マーテル」より
Ⅱ. カントゥス・ラクリモーズス(悲しむべき魔法)
Ⅲ. パラディーズィ・グローリア(天国の栄光を)
グレイアム/深紅と黄金の交響曲【第2部】
ロヴァット=クーパー/エンター・ザ・ギャラクシー
<ソリスト・ショーケース>
アーバン(ベイツ編曲)/チロルの歌による変奏曲
〔テナー・ホルン独奏:ジョナサン・ベイツ〕
プライス/フリング
〔シロフォン独奏:アンドリア・プライス〕
スタイガース(ヴィズッティ&ベイツ編曲) /ヴェニスの謝肉祭
〔ユーフォニアム独奏:ゲイリー・カーティン〕
<ブラック・ダイク ビッグ・バンドスタイル>
ロシア民謡(スミス編曲)/ヴォルガの舟歌
ファーニー編曲/この素晴らしい世界
プライス編曲/シング・シング・シング
ロヴァット=クーパー/ファイヤー・イン・ザ・ブラッド
- 出演
指揮:ニコラス・チャイルズ
吹奏楽:ブラック・ダイク・バンド
- プロフィール
- ニコラス・チャイルズ(ブラック・ダイク・バンド音楽監督・首席指揮者)
Nikolas Childs, Music Director & Chief Conductor -
DMA(博士号)、MA(修士号)、FLCM(ロンドン・カレッジ・オブ・ミュージックのフェローの称号)、ARCM(Hons)(英国王立音楽大学名誉アソシエイトの称号)
世界のブラス・バンド界の重鎮。指揮者、指導者、先駆的な録音の制作者として、国際的に知られている。ブラック・ダイク・バンドの首席指揮者兼音楽監督という現在の職に就任してからは、新曲の世界初演、録音等の活動が際立っている。
指揮者としてこれまでに全英ブラス・バンド選手権で6回全英国チャンピオンを獲得している。それは、2001年、04年、08年、09年、14年がブラック・ダイク・バンドを率いてのものであり、1999年がフォーデンズ・クルトワ・バンドを率いてのものである。
さらに、ブラック・ダイク・バンドとは、ブリティッシュ・オープン・ブラス・バンド選手権で2005年、06年、14年に優勝し、ヨーロピアン・ブラス・バンド選手権で2005年、12年、15年に優勝している。2009年6月には、ブラック・ダイク・バンドを率いて、彼にとって初めてとなるイングランド(イングリッシュ・ナショナルズ)選手権で優勝し、その後、11年、12年、13年にも優勝を重ねた。この他にも、スウェーデン、フランス、スコットランド(4回)、ウェールズ(3回)、ノルウェー(5回)の各ナショナル選手権での優勝がある。さらに、リーズ・メトロポリタン大学からは、2006年に名誉博士号を授与され、2008年には教授に任命された。また同年、ロンドン市の名誉市民「フリーマン・オブ・ザ・シティ・オブ・ロンドン」の称号を授与された。
近年、王立ノーザン音楽大学の教授に任命され、同大学の学長、リンダ・メリック教授は、「音楽業界に際立った貢献をされたニコラス・チャイルズ氏に、教授という役職を引き受けていただけたことを、私たちは大変光栄に思っています。そして、王立ノーザン音楽大学に新設されたフィリップ・ジョーンズ・ブラス・センターを拠点にブラス・バンド教育を充実させるにあたり、彼と共に活動することを楽しみにしています」と述べた。
- ブラック・ダイク・バンド BLACK DYKE BAND
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1855年創立。その前史としては、1816年、ピーター・ワートンが、ヨークシャーのクイーンズヘッド(現在のクイーンズバリー)に、金管楽器と木管楽器によるバンドを設立。後に「ブラック・ダイク・ミルズ・バンド」の創設者となるジョン・フォスターは、このワートンの設立したバンドのフレンチ・ホルン奏者であった。1833年になると、「クイーンズヘッド・バンド」という名の新しいバンドが結成された。クイーンズヘッド・バンドは、1838年から1843年にかけて団員18名を擁していたと伝えられている。
ブラック・ダイク・バンドは、2005年9月15日に創設150周年記念日を迎え、この時「ゴールデン・イヤー:ブラック・ダイク150年の歴史」という書籍の出版、3枚組のCDセット「ジュエルズ・イン・ザ・クラウン」をリリースした。 ブラック・ダイク・バンドは、世界で最も多くの録音をおこなっているバンドで、すでに350枚を超えるディスコグラフィーは、さらに増加を続けている。また、同バンドは、世界で最もコンテストで成功を収めているバンドでもある。これまでに、ヨーロピアン・ブラスバンド選手権で13回(直近では2015年)、ブリティッシュ・オープン・ブラスバンド選手権で30回(直近では2014年)、全英ブラスバンド選手権で23回(直近では2014年)の優勝がある。また、イングリッシュ・ナショナル・ブラスバンド選手権では、2009年、11年、12年、13年に優勝したのに加え、2014年10月にも優勝したことにより、2014年の「イングリッシュ・ナショナル・チャンピオン」のタイトルを獲得した。
2006年には、若者たちの活動を支援する一環として、ニコラス・チャイルズ博士の指導と同バンド正規メンバーの協力の下に、11歳から21歳までの若者たちが、演奏者、作曲家、市民として、自身の能力を余すところなく発揮できるように、ヨークシャー・ユース・ブラス・バンド(YYBB)を創設した。
2007年8月、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにおけるBBCプロムスに招かれて演奏を行った。
- ニコラス・チャイルズ(ブラック・ダイク・バンド音楽監督・首席指揮者)
- チケット料金
全席指定 一般5400円 学生2700円
※学生チケットは、ジャパン・アーツぴあコールセンター及び
ジャパン・アーツぴあでのみ受付
※未就学児入場不可■3公演セット券:13,400円 (限定50セット)
※各公演1,000円引き。(合計3,000円引)
※東京芸術劇場ボックスオフィス<窓口&電話>でのみ数量限定発売。
- 発売日
一般発売6/23(木)
セット券発売日:2016年6月23日(木)
※東京芸術劇場ボックスオフィス<窓口&電話>でのみ数量限定発売。
- チケット取扱
【東京芸術劇場ボックスオフィス】
〈電話〉0570-010-296 (休館日を除く10:00~19:00)
※一部携帯電話、PHS、IP電話からは、ご利用いただけません。
〈窓口〉営業時間:休館日を除く10:00~19:00
〈WEB〉http://www.geigeki.jp/t/ (PC) http://www.geigeki.jp/i/t/ (携帯)
※24時間受付(メンテナンスの時間を除く)【ジャパン・アーツぴあコールセンター】
03-5774-3040(10:00-18:00/年末年始を除く)
- お問合せ
- ジャパン・アーツぴあコールセンター 03-5774-3040(10:00-18:00/年末年始を除く)
主催:ジャパン・アーツ
共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
後援:一般社団法人全日本吹奏楽連盟