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東京芸術劇場コンサートオペラvol.5

ビゼー/歌劇『真珠とり』全3幕 *演奏会形式 日本語字幕付フランス語上演、照明付

ビゼー/歌劇『真珠とり』全3幕 *演奏会形式

『カルメン』と並び魅力的なアリアやコーラスに満ちた、ビゼーの傑作オペラの一つ『真珠とり』。
2005年フェニーチェ歌劇場来日公演以来、我が国で13年ぶりの公演として東京へ帰ってくる!

『真珠とり』は、ビゼーの代表的なオペラとして『カルメン』と並びヨーロッパでは上演される機会も多い作品である。しかし、我が国では1980年の藤原歌劇団、2005年フェニーチェ歌劇場の引越し公演で上演された程度と、美しいアリアや2重唱などが溢れる優れた作品ながら、ライブでの公演機会に恵まれてこなかった作品である。

今回、レイラに日本を代表する若手リリックソプラノの一人である鷲尾麻衣、ナディールには甘美な美声と持ち前のリリックな声が適役のジョン・健・ヌッツォ、ズルガにはウィーン国立歌劇場で活躍後日本に帰国し、その張りのある声で圧倒的なパフォーマンスを披露している甲斐栄次郎、ヌーラバットには、当劇場オペラシリーズの常連で、日本人離れした圧倒的かつ安定感ある声と演技力の大御所、妻屋秀和をキャスティング!
指揮は当シリーズで『ドン・カルロス』(パリ初演版日本初演)、『サムソンとデリラ』において上演機会の少ない名作品を公演、圧倒的なパフォーマンスで日本のオペラ上演史に大きな足跡を残した佐藤正浩がザ・オペラ・バンドと共に再登場、フランスオペラのスペシャリストとして、その才能と経験を再び披露する。
本物の『真珠とり』がいよいよ、13年ぶりに東京へ帰ってくる!

日程
2018年02月24日 (土)14:00 開演(ロビー開場13:00)
会場
コンサートホール
出演

指揮:佐藤正浩
管弦楽:ザ・オペラ・バンド

レイラ(尼僧): 鷲尾麻衣
ナディール(漁夫): ジョン・健・ヌッツォ
ズルガ(ナディールの旧友、真珠とりの頭領): 甲斐栄次郎
ヌーラバット(バラモン教の高僧) : 妻屋秀和
コーラス:国立音楽大学合唱団(指導:工藤俊幸、秋山理恵)

プロフィール
指揮:佐藤正浩 Masahiro Sato
佐藤正浩

東京藝術大学、ジュリアード音楽院を経てサンフランシスコ・オペラのコーチに就任。
また、ケント・ナガノ氏の推薦でリヨン国立歌劇場の首席コレペティトールとなり活躍する。
2000年から指揮活動を開始、イギリス・ダーティントンでモーツァルト「イドメネオ」、R.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」を指揮。新国立劇場でグルック「オルフェオとエウリディーチェ」、プッチーニ「トスカ」、東京オペラプロデュース「放蕩物のなりゆき」、ひろしまオペラルネッサンス「カルメル修道女の対話」、三善晃「遠い帆」等を指揮し注目を集める。 東京芸術劇場コンサートオペラシリーズでは『ドン・カルロス』(パリ初演版日本初演)、『サムソンとデリラ』を指揮し、大きな成功を収めた。オペラ彩主催、ヴェルディ「ナブッコ」で三菱UFJ信託音楽賞、会津でのオペラ「白虎」(初演)で佐川吉男音楽賞を受賞。

管弦楽:ザ・オペラ・バンド The Opera Band
ザ・オペラ・バンド

© Hikaru.☆

2005年、東京オペラグループ「フィガロの結婚」上演時に、佐藤正浩(指揮)と今野京(コントラバス奏者)により設立された。Orchestre”Les Champs-Lyrics”の名称で活動してきたが、10周年を機に“ザ・オペラ・バンド”に変更。オーケストラ・ピットに入り演奏することを目的とし、首都圏プロオーケストラ演奏家を中心に編成される。
これまでに、「フィガロの結婚」「コシ・ファン・トゥッテ」「蝶々夫人」「ナブッコ」「オテッロ」「仮面舞踏会」「マクベス」「マリア・ストゥアルダ」「ゼッキンゲンのトランペット吹き」「白虎」(加藤昌則)、2014年東京芸術劇場「ドン・カルロス(仏語版日本初演)」、2016年「サムソンとデリラ」などに出演し、精緻なアンサンブルと華麗なドラマを聴かせると好評を得ている。中でも「ナブッコ」、「マリア・ストゥアルダ」で三菱UFJ信託音楽賞を、オペラ「白虎」で佐川吉男賞を受賞した。

レイラ:鷲尾麻衣(ソプラノ) Mai Washio
鷲尾麻衣

神奈川県出身。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。文化庁派遣芸術家研修員及びロームミュージックファンデーション特別研究生に選出され、ニューヨーク、ロンドンで研鑽を積む。ハンターカレッジ「安寿と厨子王」で主演しニューヨークタイムズ紙に絶賛された他、カーネギーホールのオーケストラコンサートソリストに抜擢される。また、カナダの日加友好80周年記念ガラ・コンサートに出演し、その模様は現地のテレビ放映により話題を呼んだ。セントアンドリュース国際コンクール優勝、東京音楽コンクール第2位等国内外での入賞多数。最近ではNHK音楽祭、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」に出演のほか、新国立劇場『ドンジョバンニ』ツェルリーナ役に抜擢され、同劇場『こうもり』『魔笛』、小澤征爾音楽塾「こうもり」バッティストーニ指揮・オペラ「イリス」(東京フィル)、横浜みなとみらいホール・ジルヴェスターコンサートに出演するなど活躍著しい注目のソプラノ。2017年1月にオクタヴィアレコードよりファーストアルバム「MAI WORLD」をリリース。二期会会員。

ナディール:ジョン・健・ヌッツォ(テノール) John Ken Nuzzo
ジョン・健・ヌッツォ

2000年にウィーン国立歌劇場と専属契約を結び、2000/2001年度オーストリア芸術新人大賞「エバーハルト・ヴェヒター・メダル」を受賞。フォルクスオーパー、ザルツブルグ音楽祭に出演した後、2003年ジェームズ・レヴァインの招きによりメトロポリタン歌劇場にデビュー。近年は、国内外のオーケストラへの客演やオペラ出演に加え、シューマン「詩人の恋」など歌曲にも取り組む。2016年には三大テノールの一人プラシド・ドミンゴと歌劇「真珠とり」のデュエット、世界的ホルン奏者のラデク・バボラークとブリテン「セレナーデ」の共演に加え、ニューアルバム「イタリアン・アリア」を発売し全国10ヶ所でのリサイタルツアーを実施。さらに初のジャズアルバム「NUZZO JAZZ」をリリースする。2017年は、京都市交響楽団「バレンタイン・コンサート」やウィーン楽友協会「UTAU DAIKU」への再出演に加え、和楽器とのコラボ等、今後益々の活躍が期待される。
第9回日本声楽コンクール第1位、第13回出光音楽賞受賞、ロサンゼルスNATS声楽コンクール第1位、アリタリア国際声楽コンクール第2位。

オフィシャルサイト:http://www.jkn-tenorissimo.com/
オフィシャルFacebook:https://www.facebook.com/jkn.tenorissimo/

ズルガ:甲斐栄次郎(バリトン) Eijiro Kai
甲斐栄次郎

東京藝術大学卒業、同大学大学院修了。文化庁オペラ研修所第11期修了。2002年、イタリアにおいてリッカルド・ザンドナイ・コンクール第3位、ティト・スキーパ・コンクール第1位入賞。1999年から文化庁派遣芸術家在外研修員としてニューヨークへ、2002年から五島記念文化財団の助成によりボローニャへ留学。2003年、ウィーン国立歌劇場の専属ソリスト歌手として契約。その後10年間にわたり42役で336公演に出演。トーマス・ハンプソン主演「シモン・ボッカネグラ」においては、暗殺者パオロを緻密に表現、存在を深く印象付け、同役で、レオ・ヌッチ、プラシド・ドミンゴとも共演。エディタ・グルベローヴァとの共演で、歌唱、演技共に高い評価を得たノッティンガム公爵(ロベルト・デヴェリュー)をはじめ、エンリーコ、ベルコーレ、シャープレス、マルチェッロ、レスコー役等、特にイタリア・オペラ作品において高い評価を得る。N響「第九」をはじめ、各地で「第九」、「ドイツ・レクイエム」等のソリストとしても活躍。著書「ライカで綴る古都ウィーン」(アートデイズ刊)。東京藝術大学准教授。聖徳大学客員教授。日本声楽アカデミー会員。二期会会員。

ヌーラバット:妻屋秀和(バス) Hidekazu Tsumaya
妻屋秀和

東京藝術大学、同大学院修了。92年よりミラノに留学。94年から2001年までライプツィヒのライプツィヒ歌劇場、2002年から2011年までワイマールのドイツ国民劇場専属。今までに出演した主要な歌劇場はブレゲンツ湖上音楽祭、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン州立歌劇場、ライン・ドイツ・オペラ、新国立劇場等。欧州、日本でモーツァルト、ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニ、ワーグナー、R.シュトラウス等のオペラの主要な役を多くの著名な指揮者、演出家、歌手と共演。これまでに出演したオペラは60余作、演じた役は80役、公演数は800を超える。恵まれた体躯と深みのある柔らかな歌声と重厚な演技で舞台上において圧倒的な存在感を醸し出している。オペラのみならずオーケストラ・コンサート、宗教曲のソリストとして、また経験に基づいたマスター・クラスなど教育活動にも取り組んでいる。第24回ジローオペラ賞受賞、第3回ロシヤ歌曲賞受賞。ライプツィヒ在住。二期会会員。

主催:東京芸術劇場 (公益財団法人東京都歴史文化財団)

助成:文化庁ロゴマーク 平成29年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業