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東京芸術劇場×立教大学 連携講座

池袋学

日程
春季 2014年5月18日(日)、5月24日(土)、6月8日(日) いずれも14時~16時
秋季 2014年10月1日(水)、10月29日(水)、11月26日(水) いずれも19時~21時
会場
春季 いずれもシンフォニースペース
秋季 いずれも立教大学14号館D201教室
スケジュール
【春季】
「池袋モンパルナスの時代~アートの街としての池袋~」

日時:2014年5月18日(日) 14時~16時
講師:尾崎眞人(京都市美術館 学芸課長)
1930年代の池袋は、新進芸術家が集う熱気のある街でした。画家、彫刻家、詩人、音楽家が住む「アトリエ村」があり、夜の街にも芸術家が集まることで、パリになぞらえて「池袋モンパルナス」と呼ばれていました。アーティスティックでありながら猥雑な雰囲気の中で、どのような作品が生み出されていったのでしょうか。30年に渡り池袋ゆかりの画家たちを紹介し続ける学芸員 尾崎眞人氏が、当時の池袋を振り返ります。

「トキワ荘の時代~『漫画』から『マンガ』へ~」

日時:2014年5月24日(土) 14時~16時
講師:丸山 昭(編集者)
1950年代の豊島区は椎名町(現・南長崎)。池袋にほど近いこの地に、若きマンガ家たちが住むアパートがありました。手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、水野英子……この「トキワ荘」に集まったキラ星のごとき才能たちが、“たあいのない子供の娯楽”だった「漫画」を“文化”とまで評価される世界の「マンガ」へと育て上げました。編集者として彼らの創造の現場に立ち会い、『トキワ荘実録~手塚治虫と漫画家たちの青春~』を著した丸山昭氏が、生きたマンガ史を語ります。

「池袋のセゾン文化~文化戦略から演劇祭まで~」

日時:2014年6月8日(日) 14時~16時
講師:八木忠栄(詩人・元セゾン文化財団常務理事)
1970年代以降、セゾングループは美術館や劇場など、数多くの文化施設をつくりました。池袋にも西武美術館、今や伝説的存在となったスタジオ200があり、新しい芸術のハードとソフトの創造発信拠点として、高感度な若者の注目を集めていました。企業戦略と結びついた文化事業は、街にも大きな影響を与えました。「セゾン文化」の担い手の1人であり、「東京国際演劇祭‛88池袋」事務局長だった八木忠栄氏が、池袋が文化的に輝いた時代を語ります。

【秋季】
「池袋学と自由の発信-池袋周辺地域の文化土壌-」

日時:2014年10月1日(水)19時~21時
講師:渡辺憲司(立教大学 名誉教授)
近代以前の武蔵野台地における池袋のイメージを考えながら、 江戸時代における寺院文化・園芸文化、明治に至って開化される池袋周辺の郊外文化、 さらに、個性的な教育方針を貫いた、帝国小学校・児童の村小学校・家庭学校・滝野川学園・成蹊学園などや、 自由主義を標榜する、自由学園・立教大学・明治女学校などの学校群が集結するこの地域の教育風土について概観しながら、 「池袋学」の可能性について考えます。

「都市観光地としての池袋」

日時:2014年10月29日(水)19時~21時
講師:安島博幸(立教大学 観光学部教授)
池袋は観光地でしょうか? 我々は、アートを見たり、美食を楽しむために パリやニューヨークに旅行します。それは都市観光であり、その中味は文化体験が中心です。 他県から東京へは、スカイツリー、皇居、浅草など観光名所を訪れるばかりでなく、 アート、音楽、映画、買物、飲食のためにたくさんの観光客が訪れています。 東京は日本一の観光地と言っても過言ではありません。 さて、池袋は観光地として自らをどう位置づけたら良いのでしょうか。

「持続可能な未来を指向した池袋学をめざして」

日時:2014年11月26日(水)19時~21時
講師:阿部治(立教大学 社会学部教授)
地球温暖化に伴う気候変動は各地で豪雨や竜巻をもたらしていますが、 池袋などの都市部でも今後ますます深刻な問題となるでしょう。 また、食料や医薬品、水などの生態系サービスを提供してくれる生物多様性は、 都市住民にはなじみが薄いのですが、生存に不可欠のものです。 低炭素社会や循環、生物多様性といった環境の視点から、池袋は今後どのような街をめざしていくのか。 住民参加の街づくりを含めた身近な視点を踏まえて、持続可能な未来を指向した池袋学を構想します。

主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)/立教大学
後援:豊島区
協力:NPO法人ゼファー池袋まちづくり/立教大学ESD研究所/

トキワ荘通り協働プロジェクト

助成:文化庁ロゴマーク平成26年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業