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東京芸術祭 2022 芸劇オータムセレクション

WORLD BEST PLAY VIEWING ワールド・ベスト・プレイ・ビューイング

WORLD BEST PLAY VIEWING ワールド・ベスト・プレイ・ビューイング

日程
2022年10月05日 (水) ~10月09日 (日)
会場
シアターイースト
テアトル・デュ・ソレイユ(太陽劇団)
『モリエール』(1978年フランス・イタリア合作映画/2022年4Kデジタルリマスター版)
フランス語上映・日本語字幕付き

© Michèle Laurent

原題:MOLIÈRE ou la vie d'un honnête homme/ LE FILM EN VERSION RESTAURÉE
監督・脚本:アリアーヌ・ムヌーシュキン
出演:フィリップ・コーベール、ジョゼフィーヌ・ドレンヌ、 ブリジット・カティヨンほか
上映時間:4時間25分 (休憩あり)

配給/映像提供:© Théâtre du Soleil / Bel Air Media

愛と革命、芝居に生きた男の一大ロマン!
フランスが生んだ偉大な劇作家モリエール。太陽劇団主宰のムヌーシュキンが独自の解釈を織り交ぜて初監督した長編大作。激動の17世紀を自らの芸術のために戦い抜いたモリエールの劇的人生を雄大なロケを交えて描き、全世界で公開された。日本では1983年に岩波ホールで公開され、ムヌーシュキンも来日した。1978年度セザール賞最優秀撮影賞・最優秀美術賞受賞。プロデューサーにクロード・ルルーシュ監督が名を連ねている。

『最後のキャラバンサライ(オデュッセイア)』(2006年)
フランス語上映・日本語字幕付き

© Michèle Laurent

原題:LE DERNIER CARAVANSÉRAIL(Odyssées)
監督:アリアーヌ・ムヌーシュキン
作・出演:テアトル・デュ・ソレイユ(太陽劇団)
上映時間:4時間50分 (休憩あり)

配給/映像提供:© ARTE France / Théâtre du Soleil /
Bel Air Media - France 2006

難民問題に果敢に切り込む迫真の舞台劇!
ムヌーシュキンはじめ太陽劇団メンバーが綿密なリサーチのもと、難民の過酷な現実を描く劇世界を創造。第1部はアフガニスタンなど紛争地からの旅立ち、第2部は難民たちがそれぞれに背負う運命を描き、全編を通して離国や亡国を巡る愛と哀しみのオデュッセイア(長編叙事詩)となる。布を使った海の表現など演劇的な仕掛けを駆使した迫真のスペクタクル。映像ならではの視点も交え、舞台表現の粋を尽くす太陽劇団の真価を示した必見作。

インターナショナル・シアター・アムステルダム(ITA)
『ローマ悲劇』(2021年)
シェイクスピアのローマ劇三部作『コリオレイナス』 『ジュリアス・シーザー』
『アントニーとクレオパトラ』より
オランダ語上映・日本語字幕付き 中学生以上推奨

© Jan Versweyveld

原題:Romeinse tragedies
原作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ
出演:インターナショナル・シアター・アムステルダム(ITA)
上映時間:5時間40分(休憩あり)

映像提供:Internationaal Theater Amsterdam

現代人を撃つシェイクスピア/血の抗争!
洗練された美しさと挑発的な鋭さ。映像を駆使した実験性。現代演劇をリードする名演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェがシェイクスピアの三大ローマ劇を大胆に構成。舞台を現代に移し、英雄たちはスーツ姿で登場する。観客も舞台に上がり、撮影やSNS投稿も自由という型破りの演出で、血みどろの抗争も煽情的な演説も間近で目撃する。この非凡なる体感劇は、映像でも見応え十分。2020年に来日中止となった本作を観られるまさに絶好の機会。

プロフィール
アリアーヌ・ムヌーシュキン Ariane Mnouchkine
(太陽劇団主宰、演出家、映画監督)

© Jacques Grison

1939年パリ生まれ。59年ソルボンヌ大学在学中に演劇集団A.T.E.P.(パリ学生演劇協会)を結成。64年にA.T.E.P.のメンバーを中心に太陽劇団を設立。以後半世紀以上に渡り、現代演劇の第一線で演出家として活躍している。80年代からのシェイクスピア作品、90年代からのギリシャ悲劇の独自の解釈による連続公演で話題を集め、さらにアジア演劇の身体的技法を取り入れた表現でも注目を浴びてきた。また難民問題をはじめ社会的なテーマの作品にも綿密なリサーチのもと果敢に取り組んでいる。また映画『1789年』、『モリエール』といった映画監督作品もある。これらの長年にわたる功績が評価され、2019年に第35回京都賞(思想・芸術部門)を受賞した。劇団旗揚げ以来、その自由と平等の精神は一貫していて、劇場では自らチケットをもぎり、観客を迎えている。

テアトル・デュ・ソレイユ(太陽劇団) Théâtre du Soleil

© Pascal Gallepe

太陽劇団は1964年にフランスで設立。“集団創作”という独自スタイルで知られ、パリ郊外のカルトゥーシュリ(弾薬庫跡)を拠点に活動している。70年に上演されたフランス革命を題材とした『1789』は斬新な舞台表現で、世界的注目を集めた。古典から現代の難民問題を扱った作品まで幅広いレパートリーを持つ。2001年に『堤防の上の鼓手』(新国立劇場)で待望の初来日を果たし、アジアの人形劇、特に日本の文楽のエッセンスを大胆に取り入れた表現が大きな話題を呼んだ。最新作は日本文化にインスパイアされた舞台『L’ÎLE D’OR KANEMU-JIMA』。

イヴォ・ヴァン・ホーヴェ Ivo van Hove(ITA 芸術監督)

© Jan Versweyveld

2001年よりインターナショナル・シアター・アムステルダム(ITA)の芸術監督。1998年から著名な国際舞台芸術祭オランダ・フェスティバルの芸術監督も務め、古典から前衛劇まで幅広く手がける。『地獄に堕ちた勇者ども』や『イヴの総て』の舞台化など、映画・映像にも関心が深く、積極的に映像を取り入れた演出スタイルは他の追随を許さない。ブロードウェイにも進出し、ベン・ウィショー主演『るつぼ』、デヴィッド・ボウイの指名による『ラザルス』、『ウエスト・サイド・ストーリー』のリメイクなど話題作を連発している。14年にパリ・オデオン座で上演したアーサー・ミラー作『橋からの眺め』はローレンス・オリヴィエ賞からトニー賞まで演劇賞を総なめした。日本には17年に東京芸術劇場『オセロー』で初登場、22年には新国立劇場でイザベル・ユペール主演『ガラスの動物園』を上演した。

インターナショナル・シアター・アムステルダム 
Internationaal Theater Amsterdam(ITA)

2018年1月にアムステルダム市立劇場とトネールグループ・アムステルダムが合併し、新たにインターナショナル・シアター・アムステルダム(ITA)として18/19年のシーズンから活動開始する。01年にイヴォ・ヴァン・ホーヴェが芸術監督に就任。オランダの国際都市アムステルダムから世界のトップレベルの才能を集結して演劇作品を次々と発表し、世界の演劇界をリードする存在となる。17年に『オセロー』を東京芸術劇場で来日公演。20年に『イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出作品上映会』として圧倒的な舞台映像を一挙3本立てで上映した。

主催:東京芸術祭実行委員会[豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、
公益財団法人東京都歴史文化財団(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)、東京都]

助成:文化庁ロゴマーク

令和4年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業

協賛:アサヒグループジャパン株式会社