Farm-Lab Exhibition パフォーマンス試作発表『「クィア」で「アジア人」であることとは?』

© André Miguel
コンセプト:QUEER ASIA(クィア・アジア)
「クィア」は、アジアにとって新しい概念ではありません。英語のこの言葉が登場する以前から、地域の文脈に存在していたのです。アジアの国々は類似した植民の歴史を持ち、それぞれの経験と地域に根ざしたローカルなクィア性を共有しています。西洋の二元的な性の概念とは異なる、アジアにおけるクィアのアイデンティティを、私たちの手に取り戻す必要があります。型にはまらない存在、文化に固有の性表現、国を超えた運動、イメージやアイデア、それらの流用と氾濫
アジア全域において、民族、人種、階級、ジェンダー、宗教、国籍、移民など、さまざまな要素が織り合わさった問題の裏で、疎外された性的主体が形成され、存在しています。こうした問題を通じて、規範に盲目的に従わないジェンダーやセクシュアリティのあり方を表現する必要があります。なぜなら、強固なクィア性が顕在している地域もあるとはいえ、権威・独裁主義的思考も危険な盛り上がりを見せており、私たちのような存在が抹消や抑圧の危機に晒されているからです。こういった構造を認識し、明らかにすることで、単なる抽象的な概念としてではなく、クィアたちの生ける現実を理解し、検証するために必要な空間や身体の重要性を訴えていくのです。個々の土地におけるクィア性の表現に傾注することで私たちが目指すのは、自らの正当な存在と豊かな経験の獲得であり、その試みは、本プロジェクトを超えたさらなる地域同士の対話をも促すものになるはずです。
セリーナ・マギリュー
- 日程
- 2022年10月07日 (金) ~10月09日 (日)
- 会場
- ロワー広場・アトリエウエスト
- ディレクター
- セリーナ・マギリュー
- パフォーマー
- 葵
ノマド 東京、松戸、取手(日本)
𠮷澤 慎吾 東京、埼玉(日本)
東京、神奈川(日本)
- プロフィール
- セリーナ・マギリュー Serena MAGILIW
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Photo: Gatch Chan
マニラ(フィリピン)
1998年生まれ。トランスピナイ※の俳優、パフォーマンスアーティスト、アクティビスト。フィリピン工科大学でフィリピン学を専攻中。領域横断的、メディア超越的なストーリーテリングを通してトランスジェンダーのナラティブを提示することで、各種の"シス"テムから自己を解放する深淵さへと観客を誘う。また、Concerned Artists of the Philippines に所属。さまざまな領域から集ったアーティスト、ミュージシャン、作家、映画製作者や文化従事者たちと共に、国民中心、人間中心の文化芸術の構築を目指している。東京芸術祭ファーム2021 Asian Performing Arts Campに参加。※ピナイは「フィリピン人」の意。フィリピンにルーツを持つ人が、自ら称して用いる。「ピナイ」「ピノイ」がそれぞれ、同じ名詞の女性形、男性形である。
- チケット料金
- 無料(要予約)
- スタッフ
東京芸術祭ファームディレクター:多田淳之介
東京芸術祭ファーム共同ディレクター:長島確Farm-Lab Exhibition パフォーマンス試作発表『「クィア」で「アジア人」であることとは?』
ディレクター:セリーナ・マギリュー
演出助手:清家愛Farm-Lab Exhibition
メンター:中島那奈子、長島確
照明:中山奈美
音響:和田匡史
舞台監督:佐藤幸美(ステージワークURAK)
アートトランスレーター(日英通訳・翻訳):田村かのこ、水野響、春川ゆうき、森本優芽
制作:古川真央、大川智史Farm-Labオフィス(合同会社syuz’gen)
ファームチーフマネージャー:植松侑子
制作統括:谷陽歩
制作:前原拓也、古川真央、寺田凜、江口正登、大川智史、宮原叶、水戸亜祐美
広報:ユカワユウコ
バックオフィス:河村美帆香、染谷日向子コミュニケーションデザインチーム(Art Translators Collective)
チーフ:田村かのこ
メンバー:山田カイル、水野響、春川ゆうき、森本優芽、植田悠東京芸術祭実行委員会事務局
東京芸術祭ファーム事務担当:室内直美
- お問合せ
- Farm-Lab オフィス
03-4213-4293(平日10時~19時)
farm#tokyo-festival.jp(#は半角の@に置き換えてください)
主催:東京芸術祭実行委員会〔豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、
公益財団法人東京都歴史文化財団(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)、
東京都〕助成:令和4年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業
協賛:アサヒグループジャパン株式会社