フェスティバル/トーキョー12

DAH-DAH-SKO-DAH-DAH

DAH-DAH-SKO-DAH-DAH

©Shunki Ogawa

その研ぎすまされた思考と身体、美術や照明にまで行き渡る美意識で、世界のダンス/アートシーンを牽引し続ける勅使川原三郎。宮澤賢治の詩『原体剣舞連』(詩集『春と修羅』)に想を得た『DAH-DAH-SKO-DAH-DAH』(1991年初演)は、世界9カ国18都市で上演され、好評を博した代表作の一つだ。
北上山地に伝わる剣舞の太鼓の響き、風の音、心臓の鼓動......勅使川原は、賢治の詩の世界を通り抜けながら、そこに書かれた調べ、音楽が生まれる以前の、音の塊、粒、ノイズへと近づいていく。時には力強く、時にはかすかに。音は空気を振るわせ、身体を、そして空間をも変質させる。そうして賢治の詩を解体した勅使川原の空間は、ふたたび詩の生まれる場所ともなる--。
初演から21年。ますます東西の垣根なく活躍する勅使川原のグローバルな感覚は、西洋的なモダニズムと土俗的な趣向をないまぜにした賢治の言葉を、どのように聞き、通り抜けるのだろう。注目のリ・クリエーションが始まる。

日程
2012年11月23日 (金) ~25日 (日)
ステージ数
3
会場
プレイハウス
作・演出

演出・振付・美術・照明 勅使川原三郎

出演

勅使川原三郎 佐東利穂子 加見理一 山本奈々 ジイフ 加藤梨花 林誠太郎他

プロフィール

勅使川原三郎 Saburo Teshigawara (演出家・振付家・美術家・照明家)

勅使川原三郎

©Rihoko Sato

1981年より独自の創作活動を開始。85年以降、自身のカンパニーKARASと共に世界中で公演を行ない、既存のダンスの枠組みでは捉えられない新しい表現を追求している。呼吸を基礎にした独自のダンスメソッドと、光・音・空気・身体によって空間を質的に変化させ創造するかつてない独創的な作品は、ダンス界にとどまらず、あらゆるアートシーンに衝撃を与え、造形作家、映像作家としての評価も高い。パリ・オペラ座バレエ団への振付作品、フェニーチェ歌劇場のオペラ演出作品等もある。また、ダンス教育に関して独自の理念を持ち、KARAS創設以前より常に継続してワークショップを行ない、現在に至るまで国内外で若手ダンサーの育成に力を注ぐ。2006年度からは立教大学現代心理学部映像身体学科の教授に就任し、教育現場における新世代との創造活動にも意欲を注いでいる。

主催:KARAS フェスティバル / トーキョー

共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)

助成:芸術文化振興基金



*本公演は東京文化発信プロジェクト事業です

東京文化発信プロジェクト

【東京文化発信プロジェクトとは】東京文化発信プロジェクトは、「世界的な文化創造都市・東京」の実現に向けて、東京都と東京都歴史文化財団が芸術文化団体やアートNPO等と協力して実施しているプロジェクトです。都内各地での文化創造拠点の形成や子供・青少年への創造体験の機会の提供により、多くの人々が新たな文化の創造に主体的に関わる環境を整えるとともに、国際フェスティバルの開催等を通じて、新たな東京文化を創造し、世界に向けて発信していきます。